かんぽ生命保険でパワハラざんまい、ノルマという諸悪の根源

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かんぽ生命保険で営業ノルマを達成できなかった人に対して、懲罰研修と称して会議室での集中的な詰問を行ったり、机をたたかれたり罵声を浴びせられたりするパワハラが日常化していたそうです。

さらにはその事実を隠すために、SNS禁止令まで出しています。
そして、そのノルマを課してまで無理やり売った保険商品も詐欺まがいの商品であり、収入以上に契約させられた被害者の方もいたそうです。

私はパワハラの原因となったノルマを課して無理やりものを売るという手法にはどうしても納得できません。
なぜ現代にいたってもこのような時代遅れな手法がとられているのでしょうか?

・ノルマの歴史は戦後から始まった
ノルマという言葉は第二次大戦後、シベリアに拘留されていた人たちが日本に帰ってきた際に広めた言葉だそうです。労働者に対し、仕事のノルマを設定し、達成の報酬や未達成のペナルティーを与えるという仕組みです。
しかし、法律上はノルマ未達成でペナルティーを課すことは禁止されていますので、今回のかんぽ生命の案件は完全に違法ですね。

・販売という仕事にノルマは合わない
このノルマも適切に使えば誰も損することなく会社の利益を上げることができます。例えばライン工などの技術が伴えばクオリティを維持して速度も向上させることができる仕事であれば、ノルマを達成するために技術を磨き、労働者はノルマ達成の報酬がもらえ、会社側は営業利益が上がるというWinWinの関係が築けます。

しかし、販売という仕事はどうでしょうか?販売とは商品をお客さんに納得して購入してもらうことで初めて商売が成立します。もちろん販売方法などの工夫で売り上げを上げることはできますが、肝心の商品がゴミであれば売れなくて当たり前です。

商品がゴミであるにも関わらず、販売ノルマを強制するとどうなるでしょうか?
無理やり売るか自分で買うかしかありません、実際にかんぽ生命では認知症のかたに無理やり売ったり、再契約させたりで件数を稼ぎ、記念切手や年賀状などを無理やり自分で買わせて金券ショップに売らせるという自爆営業も横行していたようです。
そしてそれらに従わせるために社員にパワハラざんまい、終わってますね。

・販売員はこれからの時代必要なのか?
私の個人的な意見としてはどんどんAIなどに取って代わられ、無くなっていく職業だと思っています。
現代は昔と違い、欲しい情報はすぐにインターネットで入手することができ、通販サイトで勝手にポチってものを買うということが多くなりました。

思ってみればここ10年以上は販売員に言われてものを買った記憶がありません。
なぜなら販売員に紹介してもらった商品をネットで検索すればその商品の情報がすぐに出てきて、いかに買うことが損であるかが分かるからです。

今まで知らない情報をくれることもあるじゃないか?と思う方もいるかもしれませんが、考えてみて下さい、テレビを見れば広告、ネットの動画を見れば広告、HPを見れば広告、このページにも広告が表示されているはずです。つまり、今まで知らない情報を知らせる役目はすでにテレビCMやネット広告が担っているというわけです。

現在販売員がやっていけているのは、自分で調べられない人がいたり、付き合い上仕方なく買ってもらっているからではないでしょうか。
そしてこれからの時代そういう条件に当たる人は減っていくと思います。
なぜならどんどん調べることが簡単になり、人との付き合いも減っていくからです。

・ノルマを達成するムダを商品より良くする力に
今までノルマを達成するために、無駄なことが多すぎました、無理やり売るための戦略を練ったり、自分で買ったり、知り合いに懇願したり。全部無駄ですし、迷惑です。
だったらもっと商品をよりよくすることに労力を割いてほしいですよね。
一番簡単なのが、人を減らして人件費を節約することです。
例えばネット保険であればかんぽ保険よりもよっぽど安く、条件がいいんです。
人件費が少ないからではないかと思います。

時代によって必要な職業は変わります。
自分が時代に必要とされなくなってきた時…
生き残る方法は他人を蹴落とし迷惑をかけて無理やり続けるか、時代に合わせて柔軟に変化するかの2択です。
あなたはどちらを選びますか?

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