クラファン片手デバイス”CreatorPad”を忖度なしでレビューしてみた

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クラウドファンディングサイトで応援購入したCreatorPadが8ヵ月の時を経て最近届いたのでレビューします。もちろん自腹で購入しているので忖度はなしでいきます。

CreatorPad
・CreatorPadって何?

https://shop.moimate.com/products/creatorpad
現在こちらのサイトで37,400円で販売されている、高級片手デバイスです
5つの便利なつまみが付いているのが特徴で
本体に設定が保存されるためドライバが必要なく、windowsやmac、ipadでも使用可能です。

2024/03/14
amazonでも販売が開始されました
https://amzn.to/49PPSkZ

2022年12月にmakuakeというクラファンサイトでプロジェクトが発足し、無事目標額を超える支援を受け、長い時を経て無事支援者の手に届きました。
元々は2023年5月発送予定でしたが、トラブルがあり、遅延して10月に届くことになりました。

・見た目は?

このようなものです、本体の他に付属品として、記念キーキャップ、キー取り外し器具、1.5mのUSBタイプC↔タイプAケーブルが付いています。

重量もそれなりにあり、裏側には4つの大きなゴムが貼ってあるので、揺れやがたつきはなく、操作しやすくなっています。

キーの軸はGateron 赤軸で、引っ掛かりがなくリニアな押し心地で音も静かです。
キーキャップは2色成形の高級品で印字がこすれて消えることはありません。

・キー設定は自由に変えられるの?
かなり自由度が高く、マウスのボタンやホイールを設定したり、プロファイルの切り替えやマクロ設定なども可能です。
ただし、設定変更にはwebアプリケーションのRemapを使用するのでPCに慣れていない人は困る方もいるかもしれません。

公式サイトのマニュアルに設定方法があるので購入前に読んでみるのをお勧めします
https://moimate.com/creatorpad/manual/change-shortcut-settings

アプリケーション毎にプロファイルを作ることはできますが、切り替えは自動ではなく手動でボタンを押して切り替える必要があります。

ボタンのHOLDとタップで反応するボタンを変えることもできます。
その場合はHOLD側はCtrlなどの修飾キーだけでタップ側も2つ同時押しなどの複合入力はできません。

シンプルな使い方なら問題ありませんが、凝って使おうとするとかゆいところに手が届かない感じがします。

私はこのように設定しました

※公式サイトのマニュアルには”レイヤー0は変更するな”、”切り替えに使う上のダイヤル2個の押し込みは変更するな”とありますが、ガン無視していますので、参考にする方は自己責任でお願いします

無視した理由はデフォルトだとPC起動後にいちいち上のダイヤルを押し込みながら切り替えたい設定に変えるという設定になっているので煩わしいですし
使わない切り替えのために2つのボタンが犠牲になるのはもったいないと思ったので勝手な判断でこのようにしました。

押しっぱなしでプロファイルを切り替えるボタンも設定できるのでもっと多くのボタンを扱うこともできますが、その場合は同時押しが必要になります。
私は時間短縮のため、同時押しをなるだけ使わず1ボタンのみで使いたい派なのでその設定はしませんでした。

ちなみに、邪魔ウインドウ消しマクロというのは
日本語入力になったままイラスト制作ソフト上で片手デバイスを入力すると画面左上に表示される
邪魔なウインドウを消すマクロです

マクロの設定方法は以下の通りです

RemapのFUNCTIONSタブの下にあるマクロボタンの鉛筆マークをクリックして設定画面を開いた後

Escキーと半角/全角切り替えキーを順番に登録するだけです。
このマクロをボタンに登録しておけば、邪魔なウインドウが出た瞬間に1ボタンで消すことができるようになります。

・実際使ってみてどうだったの?
色々設定を変更しながら数時間操作して分かった
良い所と良くない所をお伝えします。

■良い所
・キーの押し心地がいい
メカニカルスイッチの赤軸なのでリニアで静音、スッとストロークして反応します。
若干擦れ音はしますが、私はそれほど気になりませんでした。

・サイズ感がちょうどいい
片手だけで全く見ずにすべてのキーやダイヤルの操作ができるサイズに収まっています。
いくらたくさんのボタンがあっても、見てから操作するのでは画面のボタンをクリックするのと大差なくなってしまいますし、無駄なスペースも発生するのでこのサイズ感は良いと思いました。

・キーキャップを交換できる
いわゆるチェリー軸互換のキーキャップであれば交換可能です。
最初からついているキーは非常にクオリティが高いものですが、突起が付いているものはありません
私は手の感触だけですぐ操作できるようにするため、中央のボタンだけ突起が付いている汎用メカニカルスイッチのJキーに取り替えました。
これは他の高級デバイスではなかなかできないことだと思います。

・安定している
重量と適切に配置されたゴムの滑り止めのおかげで、ズレやがたつきがありません
ガタガタすると操作しづらく気が散ってしまうので、ここは嬉しいです。

・耐久性に期待できる
まだ少ししか使っていないため、正確には評価できませんが
キーの軸の耐久性は5000万回以上が公称値ですし
自作キットも販売されていて分解しやすい構造なので
部品が壊れた時にはキーやダイヤルを自力で交換することで長く使って行けそうです。
劣化しやすいゴム部品も、底面の滑り止めくらいにしか使っていないので
本体がべたついて気持ち悪くなることもないと思います。

■良くない所
・初期設定が切り替え前提のクセのある設定になっている
このデバイスは接続しなおすと毎回レイヤー0のプリセットに戻ってしまうので
デフォルト設定だとPCにつなげた後、2つのボタンを同時に押して、目当てのプリセットに切り替える必要があります。
毎回これをするのは手間ですし、誤操作の原因にもなります。
複数のデバイスで使う方はこれでもいいと思いますが、常設で使う方は煩わしい設定です。

・設定方法がPC初心者に分かりづらい
Remapというウェブアプリケーションを使用して、設定を変更する必要がありますが。
ある程度PCに慣れていないと難しい簡素なインターフェイスになっています。
特にスマホやipad使いも多いイラスト界隈だとPCに詳しくない方も多そうなので、設定変更が分からず、使いづらさを感じたまま初期設定で使い続ける方や、使用をやめてしまう方も出てきそうです。

・ダイヤルとノブが固い
回転して操作する、ダイヤルとノブ両方の動きが予想よりも固いです
オーディオのボリュームくらいの固さだと思っていたら
小さなラチェットレンチを空回りさせるくらいの力が必要で驚きました

一定角度回すと引っかかり(ノッチ)のある構造ですが
その引っかかり一つ一つが重いので、慣れるまでは操作がしづらいです。

つまんで操作するノブの方はつまむ力で支えられるのでそこまで問題はありませんが
大きなダイヤルの上に人差し指を置いてくぼみに指をはめて回転させようとしても
軽い力では指が滑ってくぼみから滑り落ちてしまいます。

しっかり指を押し付ければ操作できますが、特に肌が乾燥した人などは、指一本での操作は厳しく感じました

ちなみに、ダイヤルのサイドの方は溝加工をしていて滑りにくくなっているので
しっかりつまんで回す方法なら全く問題ありませんが、その分時間がかかります。

とはいえ使いこめば柔らかくなって軽く操作できるようになるかもしれませんし
どうしても慣れなければ自己責任で軽いものを探して交換という手もあります

・キーキャップに触って分かる目印がない
デフォルトでついているキーキャップはどれも印字はきれいでバリもなく形も整っています
しかし、どのキーにもくぼみや突起などの触って分かる目印がないので見ないで操作するのがやりづらいです。
キーキャップを交換するか、立体的なシールを貼って解決することもできますが


せっかくのデザインが崩れるので、1キーでもいいので突起のついたキーが入っていて欲しかったです。

・手首が疲れやすい
手首部分にクッションがなく、机に直接置く形になるので、手首が圧迫されて疲れやすいです
そのため私はパームレストを置いて対策しました。

パームレストを自由に選べるという点では逆にメリットかもしれません

・値段が高い
クラファンでは割安で購入できましたが、今から購入する場合37,400円とそれなりに高額です
予想される販売数、パーツの品質や金型費用を考えると決して高すぎる金額ではありませんが
機能だけで考えるのであれば、大手メーカーが出している片手デバイスの方が安いです。
ただし、ダイヤルが5つもあってデザインも品質も良いので、そこに惹かれる方は買いましょう。


そうでない方は、じっくり市販のものも見て検討した方がいいと思います。
CreatorPadの購入を決める際、下記の記事で他のtourbox等の他デバイスと比較していますので参考になれば嬉しいです
https://setsuyaku-neet.com/?p=1629

2023/10/14 ジョグダイヤルを軽くする改造を行いました、下が記事になります
https://setsuyaku-neet.com/?p=1752

以上、CreatorPadのレビューでした
かなり長い間待ちましたが、その間先代のG13が持ちこたえてくれて役目を全うしてくれました
今後はCreatorPadをくたびれるまで使って行こうと思います。

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